一度の退局面談ですんなり辞められることは少なく、あの手この手で引き止められます。
私は何を言われても言い返せる自信が無かったので、予想問答集を用意していました。
ここでは、退局の意思を伝えたときに良く言われる言葉と、それに対する本音(先方には絶対言えない!)と、私が当時作っていた予想問答をご紹介します。
「今辞めるのはもったいない」系
あと〇年で専門医試験の受験資格が得られるのに…
それは自分でも分かっています。もう少し我慢できないか、何回も考えました。
でも、年単位でこの激務を続けられるとは到底思えませんでした。
向いていないと判断するのは早すぎる
「早い段階で決断することで新しいキャリアを作りたいと考えています。」
「仕事量を減らしてあげる」系
大体、みんな不満を抱えながら激務に耐えているんです。
自分だけ待遇が変わると、フルタイム当直ありの条件で働いている人から「ゴネたもん勝ちじゃん」「不公平」と思われてしまうかもしれません。
周りが良く思っていないことは口に出さなくも分かってしまうもので、居心地は悪くなりますよね。
負担の少ない部署や関連病院に異動させてあげる
医局人事は一時的なもので、いつかは戻らないといけない時が来ます。
一か所にずっといられることはまずないでしょう。
その辞令がいつ来るかは教授や医局長次第です。
あと、医局に借りを作ることになるので、この選択は出来れば避けたいです。
当直をなしにしてあげる
これは「当直を免除にするかわりに、周りの人と不公平になるから外勤もなくします」という条件付きになることが多いです。
私は最初にこれを言われた時、「この人本気で言ってるの?」と呆れました。
大学病院の少ない月給を外勤で補っている医局員は、外勤がなくなると月収が激減します。
家族を養っている方だと生活が苦しくなるでしょう。
簡単に言えば、研修医時代の給料に逆戻りするわけです。
医局よりも働きやすい条件で、給料が良いところはたくさんありますよ!
そもそも医局は慢性的に人手不足なので、最初は仕事量を減らしてもらえたとしてもいつの間にかなーなーになって、
「元気そうだからフルタイムに戻ってくれない?」
「当直やってくれない?」
って言われるのが目に見えています。
「自分だけ負担を減らしてもらったとして、その状況自体が申し訳なくて精神的に負担です。」
休職して戻ってくればいい
私の場合は激務で体調を崩してしまったので、体調不良を理由に退職を申し出たところ、このように言われました。
早く辞めたいと思っているのに、休職では先送りになるだけです。
そんなことするくらいなら早く次に進みたいです。
「体調がいつ治るのか見当がつかず、現在の自分のコンディションでは上級医からの期待に応えられないので、辞めます。」
今辞めたら自分の経歴に傷が付く
短期間での退職は経歴に傷が付いてしまうというのであれば、医局人事はどうなるのでしょう?
1-3年スパンで、医局の関連病院へあちこち異動になります。
医局に長年属してきた先生であれば、履歴書を書く際に退職と入職の繰り返しで記入欄が足りず、大変なことになっているでしょう。
手書きで出さないといけない履歴書の場合、途中で書くのが嫌になってきますね^^;
次の勤務先は決まってるの?
もしかしたら聞かれるかもしれませんが、答える義務はありません。
もししつこく聞かれたら、
「現在複数の医療機関と協議しており、調整中です」
とだけ答えましょう。
でも医者の世界は狭いもので、秘密にしていてもいつの間にか伝わってしまうんですよね…。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
1つでも参考になる部分が見つかれば幸いです。
しかし、ここでご紹介した予想問答集はあくまでも一例です。
出来ればご自身でゼロから作ってみる方が、自分の言葉でしっかりと思いを伝えられるでしょう。
ポイントは、喧嘩にならないようにすることです。
本音をどストレートに伝えては喧嘩別れになりかねないので、うまい言い回しを考えましょう。
本音をオブラートに包むのが苦手な方は、エージェントさんに添削してもらえないか相談してみましょう。
自分の文章を角が立たない感じにうまいこと作り変えてくれます。
エージェントさんを頼りまくりましょう。
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