私は不安障害を持っています。
症状がいつ出ても良いように、家の中でも外出先でも頓服薬を常に持ち歩いています。
この記事では、私なりの病気との付き合い方と、この症状を経験してたどり着いた私の考えについてお話しします。

同じ悩みを持つ方の参考になれば幸いです。
不安障害…?
最初に症状が出たのは学生の時です。
講義中に突然、強い不安感が出てきました。
その時はすごくきつかったけど、しばらくしたら自然に治まったので特に病院には行きませんでした。
今思うと、その時から発症していたのかもしれません。
高学年になって病院実習が始まった時、たまたま実習で行った精神科の指導医に相談したら親身になって話を聞いてくださいました。

この時の出会いが無かったら今の私はないと思います。
今でも主治医の先生は私に気を遣ってくれているのか、診断名を言われたことはありません。
なのでこの記事のタイトルも厳密にいうと誤りな部分があるのですが、
そういった症状と付き合っています
という意味で書きましたので、そこはあまり追求しないで貰えるとありがたいです。
研修医、専攻医になるにつれて症状がきつくなり、行き帰りの運転中に具合が悪くなることもありました。
転職して環境を調整したことで楽になるかと思いきや、なんだかんだで今も症状は続いています。
ほっとする時間が増えたけど、逆にそのほっとした瞬間に気が緩んで不安が出やすいのかもしれない、と主治医の先生は話してくださいました。
困った症状だ…。
困っていること
私の場合はちょっと変わっていて、夕方から夜にかけて不安感が出やすいです。
なので頓服薬を飲むタイミングは夜間が多いですし、前もって予期できる時は予防的に飲むこともあります。
逆に朝や昼間は元気で、頓服を飲むこともほぼないです。
なので職場の人は私の症状のことを知らない人がほとんどでしょう。
何が困るかというと、旅行の時です。
旅行に行きたいけど、もしも飛行機に乗っている時に症状が出たら…
旅行先の知らない土地で症状が出たら…
と思ってしまって行動に移せずにいます。
実は、私は旅行や飛行機が大好きで幼いころから強い憧れを持っていたので、行きたくても行けない状況を辛く思っていました。
成人してからはクルーズ船にも興味を持つようになりましたが、もし海の上で具合が悪くなっても、
「ちょっと陸に戻ってください!」
なんてできないので、行くのが怖いと思って行動できずにいます。
そんな状況からどうやって自分の気持ちに折り合いをつけたのかをお話しします。
他人の価値観に流されない
第三者は色々なことを言います。
マウンティングしてくる人とか。
- 旅行に行かない人は変わっている?
- 旅行に行けない人って可哀想?
- 人生損してる?
私だってそう思ってました…。
症状のせいで憧れていた旅行に行けなくなった。大好きな飛行機も乗れない。クルーズ船にも乗れる日は来ないかもしれない。
なんてつまらない人生なんだろう。なんて人よりも喜びが少ない人生なんだろう。
そう考えていました。
でもそんなことありません!
旅行に行ったことがあるか、飛行機にたくさん乗ったか、海外に何か国も行った経験があるか、それだけが幸せの尺度ですか?
それを満たしていない人は全員「可哀想な人」になるのでしょうか?
違いますよね?
どうしても他人の尺度に流されて辛くなってしまう人は、SNSをシャットアウトしてみるのも良いでしょう。
自分の幸せの尺度を見つける
朝起きられたこと、日の光を浴びたこと、ハーブティーが美味しかったこと。
当たり前じゃなくて幸せなことなんだって、症状が出たことで知ることができました。
薬が効くまでの間は、最近あった小さな良いことを思い浮かべて気を紛らわしています。
そうすると「自分って意外と幸せだわ」と思えて、そのうち気持ちも落ち着いてきます。
症状が出てから頓服薬が効くまでの間はしんどいし、他の人よりも苦痛は多いかもしれないけど、なんとか折り合いをつけてうまく付き合っています。
夜が怖いなら日中だけの外出から始めてみようか?
知らない土地が不安で旅行に行けないなら、慣れた場所から行ってみようか?
そうやって少しずつ“リハビリ”をしてみようと思っています。
慣れた場所でも、新しい発見があるかもしれないし。
今できないことも、いつかできるようになるかもしれないし。
「なんとかなるでしょ」と思い込むようにしています(笑)
言いたい人には言わせておきましょう。
そして、こっそり幸せに生きていれば良いのです。
旅行に限らず、メンタルの病気を患ってからできなくなってしまったことがある人はいらっしゃるでしょう。
私の場合はそれが旅行でしたが、そのことだけに捉われすぎないでほしいな、って思います。
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